nekuradjです。
世界中にはいろいろな音楽ジャンルが溢れています。そんな中、このブログのメインテーマである「ヒップホップ」という文化(音楽)は、他の音楽ジャンルに比べるとまだまだ歴史は浅い方です。
しかし近年、アメリカではついにヒップホップの売り上げが不動の人気であったロックの抜き、アメリカのメインストリームシーンへとのし上がりました。ヒップホップファンにとってこれは快挙とも受け取れ、いよいよヒップホップシーンが世界の第一線を築く時代がやってきたと言えるでしょう。
この快挙を成し遂げられた理由は、現在第一線で活躍するヒップホップアーティストやプロデューサーたちがヒップホップ黎明期に活躍したアーティスト達の教え(ルール)を守りながらも、並はずれた才能の開花によってヒップホップの音楽を次のステップへと押し上げたことや、ヒップホップがアメリカ各地に広まるにつれ、徐々に各地のアーティスト達がその地域の特色を出した音楽活動を行っていったことが、世界中に急速に広まっていった理由だと考えられています。
さすがにもう「ヒップホップ」という言葉を知らない。という人はあまりいませんよね。でもこれからヒップホップを聴き始めるという人はまだまだ沢山いるかと思います。
そこで今回はヒップホップをこれから聴き始める方へ、まずは「Boom Bap」を聴いてください。
と、オススメする記事を書いていこうと思います。意味はこの後説明します。
Boom Bap Hip Hopとは?
Boom Bap(ブーン・バップ)というヒップホップジャンルとは、、、?
もともとヒップホップはニューヨーク(ブロンクスという地区)で産声をあげたものでしたが、1980〜90年代にかけてアメリカ中に広まり、後に西海岸(ウェッサイ)であったり、アメリカ南部(サザン、トラップ)など、各地でその地域特有のジャンルが生まれたことで、ヒップホップと一言で言っても様々なジャンルに枝分かれするようになりました。
ヒップホップが多彩化したことで「◯◯系のヒップホップが好き」とか「◯◯っぽいヒップホップだね」とか、もう少し具体的に言わないと上手く伝わらないことが多いのが現状です。しかしヒップホップ初心者の人たちからするとその「◯◯系」ってのがなんか複雑で、難しく感じてしまうんですよね。
なのでヒップホップが多彩化するにつれて、もう少しわかりやすく分類化するために、90年代から流行っていたサンプリングを主体とした太いキックとスネアが主張されたヒップホップジャンルのことを「Boom Bap Hip Hop」と総称し、これにより一線を画すようになりました。
最近流行りのTrap(トラップ)との違い
では実際にBoom Bap Hip Hopとはどんな音楽なのか。最近は日本でも流行っているヒップホップジャンルの1つに「Trap Hip Hop(トラップ・ヒップホップ 以下:トラップ)」というものがあります。トラップはアメリカ南部(アトランタ)発祥のヒップホップジャンルで、どちらかと言えばテンポは遅く、ハイハットの連続音や電子系の音が入った中毒性のあるなかなか異質な音楽です。
Migos(ミーゴス)もLil Baby(リル・ベイビー)もアメリカ南部出身の今や超有名ラッパーです。なんとなくこんな感じのヒップホップって聴いたことありませんかね。アパレルショップとかヒップホップをかけてるようなバーとか行くと、大概こういったトラップ系のヒップホップがよく流れてますよね。トラップに関してもう少し詳しく説明した記事を以前書いておりますので、気になった方はこちらもチェックお願いします。
それと一線を画すBoom Bap Hip Hopはもう少しテンポが早く、サンプリングを主体とした思わず首を縦に振りたくなるようなビートが特徴的な音楽です。
トラップと比べて主張の強いキック(ドンッ!)と、スネア(タッ!)がとても聴いてて気持ちが良いですね。
トラップを卑下するわけではありませんが、筆者はトラップより圧倒的にBoom Bapの方が乗りやすいし、カッコいい曲が多いと思ってます。これからヒップホップを聴き始めるという方には是非Boom Bapの良さを理解した上で、他のジャンルを聴くことをオススメします。
Boom Bapのオススメアーティスト
Boom Bapを聴く気になった方へ、ここで筆者のオススメするBoom Bapアーティスト(プロデューサー)をいくつかご紹介します。どれも王道な方たちなので、すでにBoom Bapについて詳しい方にはあまりためにならないかもしれません、、、。
DJ Premier(DJプレミア)
DJ Premier
プリモの愛称でもお馴染みのDJ Premier(以下:プレミア)は、言わずと知れたサンプリング技術を大いに押し上げたことでも知られる、Boom Bapの元祖と言われる天才プロデューサーです。プレミアのプロデュース業はヒップホップだけにとどまらずR&Bシンガーの曲も手掛け、しかもプロデュースした曲は全て飛ぶように売れるというまさに誰もが認めるヒップホップレジェンドです。ここを通らずしてBoom Bapは語れません。
どれも有名なプレミアのプロデュース作品です。トラックの良さをお伝えするため全てインストバージョンで貼らせてもらいました。
Marco Polo(マルコ・ポロ)
Marco Polo
カナダ出身のMarco PoloもまたBoom Bap界では知らぬ者はいない超有名ヒップホッププロデューサーです。Boom Bap界の最前線に常に君臨し続ける彼の楽曲はどれもゴツいハードなビートが特徴的で、Boom Bapファンを常に虜にし続けております。
ハードなBoom Bapをクラブのでっかいスピーカーで聴くと、よりカッコよく聴こえてめちゃくちゃテンション上がるんですよね。
Marco Poloは2017年、日本のヒップホップグループ「DINARY DELTA FORCE(ダイナリー・デルタ・フォース)」に楽曲提供したことでも話題となりました。これも超ハードなビートでめちゃくちゃカッコいいので是非聴いてください。
Large Professor(ラージ・プロフェッサー)
Large Professor
出典:npr
こちらも言わずと知れたヒップホップ名プロデューサー兼ラッパーのLarge Professor。今や有名ラッパーとなったNas(ナズ)の才能を見出し世に送り出した人物としても有名なお方です。彼の音楽もBoom Bapを知る上では避けては通れない存在です。
DJ BABU(DJバブー)
DJ BABU
出典:last.fm
ヒップホップグループDilated Peoples(ダイレイテッド・ピープルズ)やBeat Junkies(ビート・ジャンキーズ)のメンバーとしての活動もさることながら、世界屈指のレコード・ジャンキーとして知られるDJ BABU。Soul、Funk、Reggaeなど様々なジャンルの音楽をサンプリングしており、まさにビート・ジャンキーならではの楽曲がヒップホップファンを唸らせます。
いかがだったでしょうか。Boom Bapの意味や、楽曲の特徴などが伝わっていれば幸いです。これからヒップホップを聴き始めるという方は是非Boom Bapの楽曲から入って、そこから色々なジャンルに手をつけていくのが筆者のおすすめの聴き方です。
それでは今回はこのへんで。
最後までご覧いただきありがとうございます。