サウスサイドってどんな音楽？ウエスト、イーストときたらサウスも軽く知っておくか！

前回、前々回とヒップホップの音楽的観点で「ウェッサイ」と「イーストサイド」の紹介をしてきました。

ウエストとイーストがあるなら「サウスサイド」や「ノースサイド」もあるんだよね？って思いますよね。

結論、サウスサイドはありますが、ノースサイドという言葉はあまり使われてません。

ノースサイドの音楽が無いことはないんでしょうけど、ヒップホップ的に世界で重要なワードにはまだなってません。

北部出身のアーティストは、グラミー賞受賞歴のあるラッパー「Macklemore（マックルモア）」や、K-POPユニット2PMの元リーダーで現在JAY-Zが代表を務める「Roc Nation」に契約している「Jay Park（ジェイ・パーク）」もシアトル出身で現在活躍されてますね。Jay Parkはアジア系で初のRoc Nation契約アーティストみたいです。

サウスサイドの言葉の意味

またこんなこと書く必要はないと思いますが、文字通り「South Side（サウスサイド）」なので、アメリカの南側に位置するジョージア州アトランタ、ルイジアナ州ニューオリンズ、テキサス州ヒューストンあたりの地域を中心に生まれた音楽を指します。

ウェッサイを「西海岸」、イーストサイドを「東海岸」と呼ぶ人もいると前回紹介しましたが、サウスサイドを「南海岸」とは呼んでいるイメージはありません。

あとウェッサイだからサウスサイドは「サウサイ」みたいに思われるかもしれませんが、これもあんまり言いません。言うなら「サウス」ですね。

サウスサイドってどんな音楽？

2000年代から頭角を現し始めたサウスのヒップホップですが、リリックの内容はウエスト、イースト、サウスだからと言って特に大きな違いはなくドラッグ、女、車の話っていうのはだいたい同じですね。中でもドラッグに関するリリックは当初は多かったと思います。

違うのは音楽の特徴です。ウェッサイが「G-Funk」、イーストは「BoomBap」とすれば、サウスは「Trap（トラップ）」というのがあります。

トラップの音楽的な特徴は電子音や重いビート、ハイハットの連続音が入ったような音楽を言います。

元々サウスは「Southern HipHop（サザン・ヒップホップ）」というラップジャンルが90年代から流行っていたようですが、90年代はウェッサイやイーストの音楽の勢いが凄すぎて、当時はサウスエリアの中で細々と流行っていたジャンルだったようです。

2000年代から流行り始めたジャンルのためヒップホップ発祥から20年ほど出遅れたジャンルではありますが、今では「ヒップホップと言えばトラップだ！」なんて風潮もあり、サウス出身のアーティストからすると「下克上してやったぜ！」的なノリでしょうかね。笑

サウスサイドを代表するアーティスト

サウスを代表するアーティストとしてまずあげられるのは「OutKast（アウトキャスト）」ではないでしょうか。90年代から活躍していたOutKastの当時の音楽にはまだサウスの面影はありませんが、OutKastはすでに「Trap House」などの言葉をリリックに出していたためサウスヒップホップを持ち上げる第一人者にはなっているのは間違いないでしょう。