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DJがやってる「スクラッチ」とは?技の種類や最初に始めた人物など紹介

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Scratch

 

 

nekuradjです。

 

 

以前

こちらで「バトルDJ(ターンテーブリスト)」について紹介する記事を書きました。

 

“パフォーマンス性” を重視したプレイを主体とし特殊な奏法を専門にプレイするのがターンテブリストです。

 

今回はそのターンテーブリストスキルの主軸となる「スクラッチ」という技術について、少し深掘りした記事を書きたいと思います。

 

自分は18のときDJ QBert(DJキューバート)のスクラッチ動画を初めて見て、自分の知っている(と思っていた)スクラッチとあまりにかけ離れていたことに驚愕して、その繊細かつ圧倒的なスキルに衝撃を受けました。YouTubeの動画を何度も何度もリピートして、自分もこんなスクラッチができるようになりたいと、、、

 

そんなこんなでスクラッチの面白さをもっといろんな人に知ってほしいと思ったことがこのブログを開設する理由のひとつにもなってます。スクラッチの奥深さを知ればきっとこの面白さが伝わる!...ハズ。笑

 

 

スクラッチ(Scratch, Skratch)とは?

 

「スクラッチ」という言葉だけは聞いたことある人も多いと思います。

スクラッチ(Scratch)は直訳すると「擦る」という意味です。

 

レコードを前後に「ジュクジュク」するやつだろ?

その通り。レコードを前後に擦ると鳴る音。れがスクラッチです。スクラッチの音は初心者でも誰でも出すことが出来ます。ターンテーブリズムの入り口としてスクラッチはどちらかというととっつきやすい方だと思います。

 

ただし、イージーなのはあくまで「入り口」の話。スクラッチをする上でレコードの前後の動きに加えて、非常に肝になる重要なポイントがあります。

 

それが、クロスフェーダーの動きです。

 

 

クロスフェーダーとは?

 

クロスフェーダーとはDJミキサー(の手前側)に付いている左右に動くツマミのことです。

 

DJミキサー クロスフェーダー

赤丸で囲った部分がクロスフェーダーです。)

 

レコードの前後の動きとクロスフェーダーの動きを上手く織り交ぜることでいろいろな技を出すことができます。

 

クロスフェーダー(DJミキサー)については、以前記事にしておりますのでお時間ある方は合わせてご覧ください。

DJミキサーとは?DJミキサーの役割と基本的な機能
(クリックすると記事へ飛びます)

 

 

スクラッチャーとは?

 

以前「バトルDJ」を紹介する記事を書いた際に、スクラッチやビートジャグリングなどを得意とするDJのとこを「ターンテーブリスト」と表現しましたが

 

“スクラッチに特化したDJ”のことを「スクラッチャー(=擦る人)」と呼んだりします。

 

先述の自分が影響を受けたDJQBert氏も世界的に超有名なスクラッチャーであり、もしスクラッチャー人口のピラミッドみたいなものがあるとすれば間違いなく頂点に君臨するお方です。

 

DJ QBert

出典:20×49

 

いや、なんなら頂点の上に少し浮いてるっ感じの状態ですかね(笑)まさに右に出るものはいないと思ってます。

 

DJ QBertのスクラッチ動画

 

 

スクラッチを最初に始めた人物

 

ではスクラッチを最初にやり始めたのはどんな人物なのでしょうか。

 

Grand Master Flash

出典:pinterest.jp

 

スクラッチという技術は、ヒップホップ文化が開花した1970年代後半にGrandmaster Flash(グランドマスター・フラッシュ)が世に広めたものでした。

 

元はGrandmaster Flashが元相方であるミーン・ジーンの家でDJの練習をしていた際、ジーンの弟であるGrand Wizard Theodore(グランド・ウィザード・セオドア)が彼らのプレイを見てそこから発展させたもので、それを取り入れ世に広めたのがGrandmaster Flashだったそうです。

 

Grandmaster Flashについては以前記事にしておりますので、お時間あればこちらもご覧ください。

 

 

スクラッチの技の種類(一部) ※音あり

 

「レコードの前後の動き」「クロスフェーダーの動き」の組み合わせ方でいろいろな種類の音を鳴らすことができるわけですが、これらにはそれぞれ技の名前が付いてます。

 

レコードを前後に動かすだけなのに、そんなに技数があるの?

 

自分が知っているだけでも30種類以上はあります。もちろん世界中にはもっといろんな技があるでしょう。しかも天才的なスクラッチャーたちによって日に日に技の数は増えていってます。

 

そんなスクラッチの技の種類と、その技を出すとどんな音が鳴るのか。

 

音源を用意しましたので、いくつか聴いていただいと思います。

 

まずは技の紹介をする前に、これから紹介するスクラッチの音の原型を聴いてもらいます。

 

 

ターンテーブリスト界隈ではど定番の擦りネタ「Ahhhhh(アー)」です。

 

これはFab 5 Freddy(ファブ・ファイブ・フレディ)というアーティストが出したChange The Beat(チェンジ ザ ビート)という曲のワンフレーズです。

 

Fab 5 Freddy

出典:mag.citizensofhumanity.com

 

Fab 5 Freddy / Change The  Beat
曲の最後にAhhhhh, this stuff is really fresh
というフレーズがあります。
この「Ahhhhh」と「Fresh」が
定番ネタとして知られています。

 

世界中のスクラッチャーはほぼ全員100%このネタを持ってます。これが世界共通の擦りネタですので「Ahhhhh」の擦り方を見れば、スクラッチ技術の上手い下手がある程度わかってしまうほどです。

 

この「Ahhhhh」を使って初級~中級技まで合計10パターンのスクラッチ技を用意しました。

 

以下のスクラッチは全て自分自身で擦った音を録音したものなので、至らないところがあるかもしれませんがご了承ください。笑

 

 

Baby(ベイビー)
(レコードの前後の動きのみで出す技)

 

 

Transformer(トランスフォーマー)
(レコードの動きとクロスフェーダーの動きを組合わせた技)

 

 

Chirp(チャープ)
(レコードの動きとクロスフェーダーの動きを組合わせた技)

 

 

Flare(フレア)
(レコードの動きとクロスフェーダーの動きを組合わせた技)

 

 

Crab(クラブ)
(レコードの動きとクロスフェーダーの動きを組合わせた技)

 

 

Foward(フォワード)
(レコードの動きとクロスフェーダーの動きを組合わせた技)

 

 

Horse(ホース)
(レコードの動きとクロスフェーダーの動きを組合わせた技)

 

 

Autobahn(オートバーン)
(レコードの動きとクロスフェーダーの動きを組合わせた技)

 

 

Boomerang(ブーメラン)
(レコードの動きとクロスフェーダーの動きを組合わせた技)

 

 

Shrimp(シュリンプ)
(レコードの前後の動きのみで出す技)

 

 

音だけで聴いても「Ahhhhh」の鳴り方がそれぞれ違うのがおわかり頂けると思います。動画を撮る環境が整ったら映像付きの記事(How to記事)も今後はアップしていきたいと思います。

 

 

おまけ動画(天才スクラッチャー達の擦り)

 

世界中の天才スクラッチャー達のキレのあるスクラッチ動画を最後にいくつか紹介します。

 

スクラッチにおいて右に出る者はいないと
豪語したスクラッチ界の神様QBert氏の
スクラッチ神業動画。

 

スタートで擦っている音は先ほどの「Ahhhhh」ではなくドラムのキック(ドンッ)スネア(タッ)の部分を使った「ドラミング(Drumming)」という技ですが相当キレのある擦りです。動画の後半では先ほどの「Ahhh」でも擦ってますので、良かったら最後までご覧ください。(動画 12:12辺りから)

 

 

QBertも所属するInvisibl Skratch Piklzという
スクラッチャークルーで90年代から活躍する
飛び抜けたスキルと安定感抜群の天才スクラッチャー
D-STYLESのスクラッチ動画

 

抜群のキレの良さから憧れる人も多い
DJ AOCIZ(DJ DESKA)
ここまでのスキルを身につけたいならスクラッチに
全神経を研ぎ澄ませ他の全てを捨てる覚悟で練習しないと
ここまで上達することはないでしょうね。
途中途中で入る「ブルルン!」って技が常人には
到底真似できないハイレベルな領域です。

 

IDA(元ITF)DJバトルのスクラッチカテゴリーにて
2013、2014、2015年と3年連続チャンピオンにもなった
激烈凄腕スクラッチャー、アメリカL.A.育ちのDJ IQ
AOCIZ(DESKA)とも過去BEAT4BATTLE WORLD CUP
というフリースタイルスクラッチバトルの決勝で戦って
優勝しております。

 

 


 

自分たちのスクラッチの技術の背景にはこいった先人たちのセンスや努力の積み重ねの上にあるものです。

 

もしこの記事を見て少しでもスクラッチに興味を持ったDJが増えれば嬉しいですね。

 

最近では少しずつスクラッチ専門の大会なんかも日本各地で増えてきておりますので、今後スクラッチ界隈をもっと盛り上げていけるような活動を自分もしていきたいですね。

 

 

 

 

 

それでは今回はこの辺で。

 

 

 

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

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